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10年で3割が廃業 日本の馬産 抱える問題 [馬産地・牧場]

日高軽種馬農業協同組合(以下HBAと呼ぶ)傘下では
この10年間で400戸もの軽種馬生産牧場が廃業し
現在は1,000戸を割り込み、934戸となった。

実に
 3割の生産者が廃業
に追い込まれたわけである。

競馬場で競馬が開催されているのに
競馬に必要な馬が
 一部の大手牧場以外の生産馬が
売れないのである。

もちろんバブルが弾けたのも1つの理由だが
JRAが自己都合で廃止した
 ・市場取引馬奨励賞
も大きな理由の1つ。

競馬後進国:日本独特の習慣
 庭先取引を減らし
 市場(セリ)で平等にセリ合う
ようにするために作られた市場取引馬奨励賞
JRAの売上が落ちたから廃止とは困ったものだ。

結果、金持ちが更に勝ち進む図式が強まり
敗者は廃業では
 「派遣切り食らった奴らは適当に食っていけ」
と言うのと同じ事。
世間的にもそれで良いのか?

食っていく事もままならない仕事など
余程、馬が好きでないとやってはいけない。
この先、一部大手牧場だけしか競走馬の生産を
行わなくなってしまったら
1年の生産頭数は3,000頭程度まで
落ち込むのではないだろうか?
馬産振興の大義名分はなくなってしまう。

さて、あちこちのコラムでも取り上げられている
HBAの改革について、個人的な意見を延々と。

もちろん当事者ではないので
 「大きな勘違い発言もある?」
その点については、勘弁ください。

「馬券が買えればいい。 生産者の事など知らん」
と言う方は、
これ以降、読んでも 時間の無駄となる事でしょう。
この辺でで さようなら。


1:主取り手数料1%の徴収

 名目は販売申込者の意識改革のためと言うが
 種付料・飼養代・育成費用・セリ申込費用
 加えてレントゲンなどの検査費用などを
 生産者が自腹投資してきて
  主取り=売れ残り=投資資金を回収できていない
 ところから、更に主取手数料を徴収するのは
 どう考えてもおかしな話。
 ※yahooオークションも基本は「売れたら」手数料

 セリで売れた時に手数料を取っているのだから
 財源で足りない分はそこから捻出すべき。
 生産者に負担をかぶせるだけでなく
 HBAでも売却率を上げ、
 売却手数料を多く得るための努力をすべき。

 もちろん、セリの活性化は図らなければならないが
 それは事前にHBAと生産者の間で
  適正価格の打ち合わせ
 が合っても良いのではないだろうか?
 比較展示の際でも、明確な値札(●●万円~とか)
 がついておらず、いざセリが始まっても
  「お代は~ お代は~ … 少々お待ちください」
 と後ろで打ち合わせしているのはどうか?と思う。

 また、皆平等に…と名簿順での上場となっているが
 購入希望者の懐具合に応じて、例えば
  種付した年の種付料が高い順に上場する
 などを試しても良いと思う。

2:欠場場を減らす。欠場馬は実馬検査を行う。

 この点については良いと思う。
 生産者にとっては
  「買い手が居たら、売れ残る前に売ってしまいたい」
 のは当然の心理だとは思うが
 それは庭先取引を肯定しまう事になる。

 個人的にはいっその事
 「セリで購入した馬以外は中央競馬デビューできない」
 ※もちろん地方デビューで認定勝って中央入りはOK
 なんてルールを作ったら 欠場馬は減る。
 市場取引馬奨励賞がなくても セリでの売買が活性化し、
 庭先取引も減るのではないかとも思ってみたりする。
 庭先取引が減ればセリでのお代も
 適正価格でのスタートになるのではないか?

3:レポジトリーシステムを市場業務規定に明文化

 良質な商品を購入したいのは買う側の正当な意見だが
  ・四肢レントゲン写真28枚
   (トレーニングセールでは22枚)
  ・上部気道内視鏡動画
 を一般のセリでも 「事前に」 必要とするのか?
 セレクトセール、セレクションセールならともかく
 販売申込の都度、これだけの検査費用を生産者に
 負担しろと言うのは無理がある。
 現在は
  事前に上記検査の資料を用意してますから
  閲覧したければどうぞ。
  その代わり、セリ落とし後に何か発見しても
  売買契約は解除できません。
 となっている。
 これは注意書きを読まずに買ったものの商品に
 不具合があっても、後は知りません…と言うようなもの
 売る側の検査費用負担の軽減と
 買った側へのアフターサービスを考えれば
 売買成立時にレントゲンを撮り、
 HBAの「判定委員会」が
 何らかの症状を認めた場合に限り
  「(3日間の間)売買契約解除を受け付ける」
 とした方が良いのではないか?
 これには検査実施日からセリ当日までの
 タイムラグ(その期間中に怪我した…など)
 にも対応できる利点がある。
 もちろん買い手がつきやすい様に
 余裕がある生産者はセリ前に検査を行い
 検査結果付として上場するのは良いと思う。

4:軽種馬緊急流通促進対策(案)

 予め良質馬を選抜し上場を制限している市場
 (セレクトセール、セレクションセール)を除く一般市場
 で売却された馬が
  中央競馬:2歳新馬・未勝利の各競走
  地方競馬:2歳馬の各競走
 で優勝した場合、1回に限り奨励賞を交付する
 と言うもの。

 正にJRAが廃止した市場取引馬奨励賞。。。
 但しJRAのそれとは違い、
 地方競馬での優勝も対象となっている点が良い。
 個人的にはその財源を
  HBA、遡って生産者
 に求めるのではなく
 国が手にしている
  「競馬のあがり=国庫納付金」
 から出すべきである。

 JRAが現状を分かっていないで
 仲の良い金持ちと楽しくやってるだけなら
 国が
  「市場取引馬奨励賞」を
  「平等になるように
  「中央・地方関係無く」
  「競馬の上がり 国庫納付金」から
 用意すればいい。 それが本当の馬産振興になる。

最後にもう1つ
 セリ市場の運営を民間委託(出来高払い)
にしたら、どうなるだろう?
もちろん
 儲からないから撤退
はしないのが前提なのだが… 無理かなぁ。。。

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本日の写真は
TCK女王盃
シスターエレキング、マダムルコント、オリビアフォンテン。
2009年01月21日
大井競馬場 にて撮影。

大きいサイズや他の写真は
TCK女王盃のアルバム(順次UP予定)
からダウンロードできます。
http://pht.so-net.ne.jp/photo/horsephoto/albums/143000

シスターエレキング
シスターエレキング

マダムルコント
マダムルコント

オリビアフォンテン
オリビアフォンテン

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