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繁殖牝馬と仔馬達の御冥福をお祈り致します。 [馬産地・牧場]

今、日本では口蹄疫が深刻な問題となっていますが
競走馬が奇蹄目だからと言って
対岸の火事などと思ってもいられません。

日本の馬産で問題となっているのは
 馬鼻肺炎(equine rhinopneumonitis)
届出伝染病です。

発症馬には発熱と鼻住の漏出がみられ
即、命に関わるとは限らないのですが
これが子供を宿した妊婦馬では大問題。

妊娠期間最後の2~4ヶ月間に
突然流産を起こしてしまいます。

生産牧場が秋~春まで
牧場見学禁止となる所が多いのは
このような防疫の観点からです。

届出件数の推移 ()内は北海道
 2005年 18戸:36頭(17戸:33頭)
 2006年 14戸:38頭(12戸:32頭)
 2007年 データ無し
 2008年 21戸:24頭(19戸:22頭)
 2009年 18戸:47頭(17戸:46頭)

あくまでこの数字は届出の数字で
2~3歳の馬が発熱と鼻住の漏出があっても
他の病気と思い違えてしまっている事もあり
この数字=流産が発生した件数に近い。

1992年に製品化された改良不活化ワクチンは
流産予防とともに呼吸器感染症予防としての
効果も認められ、その予防としても使用できるようになり
予防接種が進んでいたのですが…

北海道家畜畜産物衛星指導協会の冊子
※PDFファイル ★御注意:生々しい写真もあります★

特異なケースとして
ウィルスが感染した母馬の脳・脊髄に達すると
起立不能となり、死亡してしまう。

そんな恐ろしい事が彼女らを襲いました。

2/8死亡
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2/8死亡
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2/9死亡
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2/12死亡
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2/20死亡
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2/24死亡
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不幸さえ無ければ
この春に仔馬を出産していたはずなのに…

もう彼女らの元気な姿は見られない。。。

亡くなった6頭の繁殖牝馬と
この世に生まれる事の出来なかった仔馬達の
御冥福をお祈りすると共に
同じような悲劇がこの先無くなっていく事を強く願います。

これから牧場見学をお考えの皆様におきましては
 競走馬のふるさと案内所
にも掲載されております
 牧場見学の9箇条
をよく理解された上でお出掛けになる様
よろしくお願い致します。

※本記事への質問は御遠慮ください※

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