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元ダーレー 高橋力氏も パート1国のメリットに疑問 [競馬全般]

以下は、馬券が買えれば良い…と言うだけの方には
何の関係もない話です。お疲れ様でした。

12/11のスポーツ紙面に
ダーレージャパンファーム前代表 高橋力氏の
コメントが掲載されていた。

 高橋力氏の中央馬主資格返上は
 モハメド殿下側近で実権を握る急進的な
 ジョン・ファーガソンとのポリシーの違いが原因で
 日本の競馬や生産に対する考え方の違いに
 我慢して続けるわけにもいかず
 身を引くのに、いい時期だったとしている。
 ※実際今年、市場でダーレーは1頭も購入せず

 ダーレーは高橋力氏が土台を作り
 馬の売買、生産、種牡馬事業を行っているが
 馬主としての活動はできなくなった。
 今後はパート1国に昇格した日本に対して、
 外国人馬主認可を求める声が上がる可能性がある。

紙面で高橋力氏はこうも語っている。

 「パート1になって、
 馬主や生産者にメリットがあるのか。
 日本の馬がどんどん売れるとなれば
 必要かもしれないが、そんな様子はない。
 果たして日本に有利になるのか。
 不利になるようでは意味がない。
 それで競馬や生産がおかしくなっては本末転倒。
 中央・地方の主催者や日本軽種馬協会は
 日本の競馬を安売りしないで、
 もっと大事にした方がいい。(中略)
 守るべきところは絶対に守らないといけない。
 香港はパート2でも発展しているし、
 国際競走はジャパンC以上に盛り上がっている」。

 「日本の路線を、いかに世界の連中に分からせるか。
 (中略)外国の力を活用して、
 日本のいいところは守らなければいけない。
 ここから先はダメとはっきりさせないと」。

 「国際化は身銭を切って痛みを知る人が中心となって、
 サークルのみんなが参加して協議する必要がある。
 大生産者だけでなく中小の生産者も入れてね。
 変なことになったら取り返しがつかない。
 生産あってのパート1なのだから」。

この記事だけ見れば、全くもってその通り。

 「生産あってのパート1」

良い言葉だ。

そもそもJRAが打ち出していた
パートI国昇格の意義は

1:日本産馬が国内で活躍することによって、
  その馬とその血統は
  広く国際的な評価を得ることができるようになる。
  (日本産馬の国際的評価向上)
   ↓
  実質的には
   中央・地方2重構造のままで競馬後進国
  で、世界と共通点の少ない
   日本オリジナルの馬場
  でいくら走っても
  国際的な評価は全く得られていない。

2:日本の国際交流競走に参戦する
  外国調教馬にとっても賞金のみならず
  ステータスの面でも国際的評価が得られる事から、
  より優良な外国調教馬の出走が促進されますので、
  日本の競馬の質をより一層高めることができます。
  (日本の競馬の一層のレベルアップ)
   ↓
  ディラントーマスが日本より香港での出走を選んだように
  日本での国際的評価は何も無い。
  相変わらず出走してくる外国馬は招待馬が殆どで
  京都・奈良観光目的がメイン。

3:日本の競馬は世界に通用する第一級の
  スポーツ・エンターテイメントとしての評価が
  確固たるものとなり、良好なブランドイメージの
  確立を通じて国内的な競馬の振興を図れます。
  (ブランドイメージの向上)。
   ↓
  国内の生産・競馬開催・馬主の全てにおいて
  権力の利用・一極集中独裁政権が
  慢性的に行われており、
  また競馬への認知度も国内では全くスポーツではなく
  ギャンブルとしか得られていない。

4:これらのことにより、日本産馬の国際競争力が高まり、
  近隣アジア諸国を中心に日本産馬輸入の機運を高め、
  輸出を促進することができます。
  (日本産馬の輸出促進)
   ↓
  輸出している先は、
  セリで乞食のように買い漁る韓国くらい。
  そもそも国内の生産は
  地方競馬売上伸び悩みの影響もあり
  一部の金持ちを除き、かなりの速度で縮小する一方。
  どこに国際競走力があるのか?

JRAの言っている事は正に 「夢物語」
現状、メリットなど どこにもない。
逆に外国人馬主認可を求める声が上がってくれば
デメリットだけが増える。

もともとダーレー(モハメド殿下)に
高橋力氏が求めていたものは
その資金力を利益を求めず、
競馬・生産の発展のために
使ってくれると言う動きがあったからで
モハメド殿下が多忙となった今、
それが期待できなくなったのであれば
誠に勝手ではあるが、生産を守るために
刺し違えるしかなかったわけだ。
(もちろん報道された通りであればであり
 本当の理由が別にあったとしても
 国内の生産的には結果オーライ)

国のお役所がずさんな管理をしていて
今になって問題が次々に出てきたものの
早急、かつ適切な対処すら出来ない状況。
真面目に頑張ってきた者が
今後の生活の保障もなく、不安な毎日を送っている。

年金問題とそっくりだが、国内の生産もそうである。

馬券だけ買っている人には関係ない話だろうが
生産には死活問題。
つまらん意地に拘らず、パートI国は一旦返上。
馬券だけは引続き買えるようにしておきながら
まず国内の競馬整備、もしくは一から作り直し。
全てはそこからだ。

それをしないで
 中小生産者・地方競馬(=年金記録の漏れていた人)
 は、どうぞ金に苦しんでください
と言うのは間違いだ。

本日の写真は
エンタノメガミ、グレースガール、ベルモントミサンガ。
2007年12月05日
船橋競馬場 クイーン賞にて撮影。

大きいサイズや他の写真は
クイーン賞・房の国OPのアルバム(順次UP中)
からダウンロードできます。
http://pht.so-net.ne.jp/photo/horsephoto/albums/83527

エンタノメガミ

グレースガール

ベルモントミサンガ


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